2012/02/07

電磁気学ノート(6)

6.1ローレンツ力
高校・中学くらいの段階でも習っているであろうことを定式化する。
なお、外積A×B
|A×B|=|A||B|sinθ, 方向はフレミング左手の中指がA,人差し指がB, 親指がA×Bの方向。

6.2電流が受ける力

電流が流れている電線が磁場内で受ける力をもとめてみよう。
F=qv×B
qは単位体積あたりの荷電粒子数Nを用いて、
F=NΔV(qv×B)
ここで、単位時間に単位面積を通過する荷電粒子数jを導入すると、
F=j×BΔV
ΔVを表面積と長さに分解すると、
ΔV=SΔL
とかける。このことから、I=Sj だと考えていいから
F=I×BΔL

6.3 磁場の基本公式その1
突然ではあるが、磁場の根源となるような「磁荷」は存在しない。つまり、任意の場所で
である。

6.4 ストークスの定理
静電場で別の証明方法をしたため、ストークスの定理を扱わないできたが、磁場を扱うにあたって証明しておこう。
ところで、ベクトル場の循環とは任意のベクトル場Cについてある閉曲線の周りを線積分して得られるものである。
さて、ガウスの定理を導いた時のように、微小正方形に裁断して定理を導きたい。そこで微小正方形の周りの循環を考えてみよう。
頂点はA(x,y),B(x+dx,y),...,D(x+dx,y+dy)
すると、
(最後のCの添字はyの間違い)
 さて、また前回と同様のことを繰り返す。まずΔxの項だけを集めてCxの変化率を考慮した近似を行う。すなわち、
したがって、先の式は以下のように(近似的に)表せる
 さてdxdyはdSのこと。括弧内はといえばCのrotのz成分である。すると、法線ベクトルnを用いれば以下のようにかける
さて、この右辺を全体に対して適用すれば、以下のストークスの定理を得る。
6.5 アンペールの法則
さて、準備が整ったので面S、ループΓについて同様の線積分をおこなえば、
ここで、静磁気の基本方程式のうち1つ、
 を代入すると、
 を得る。
(※定数(c^2なにがし)は、真空の透磁率μ0のこと。)
これを簡略化して書いて、
これをアンペールの法則という。

これで静磁場に関する基本的な事項を終えた。続いてベクトルポテンシャルを導入した後、誘導電流を扱い、最後にMaxwell方程式を完成させる。

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